本当は無いほうがいい商売

…というのは世の中に結構ある。


たとえば警察官(犯罪がなければ警察は必要無い)とか消防士(火災がなければ消防署は必要ない)、軍人(他国による武力の脅威が無ければ軍事力は基本的に必要ない)とか、本当はそんなものが必要なくなればいいんだが現実はそうではないのでやむなく存在している商売、というものはある。


それらの仕事に関して言えるのは「彼らにやることが無い」のが世の中にとって一番いい状態である、ということ。基本的には警察の出番が無いということは犯罪行為が行われないということであるし、消防士が暇なのは火災などが無い、軍人が暇なのは戦争がなく世の中が平和だ、ということだな。


昨日書いたJTはどうだろうか?
JTもある意味では同じで、本当は煙草など世の中に無いほうがいいんだが、合法的入手手段を絶やすと非合法流通がはびこって収拾がつかないから存続を許されているところがあるんではないかと。まぁその解釈だと、警察や消防署、軍のような「非常時に対処する」性質のものではなくて「非常事態を予防する」性格のものだけどな。で、仮にJTがそうした「無いほうがいい商売」と同類であるならば、彼らの仕事が無いことが世の中にとって一番いい状態(煙草を買う/吸う人がおらず、少なくとも煙草による健康被害は無い)、と言えそうだ。


そんな彼らが昨日紹介した記事のように「自分たちの仕事を絶やさぬため」組織力をもって政治に干渉するのであれば、いわゆる「マッチポンプ」というやつだな。


最近はいろいろとこの種の商売がおかしいところがある。警察が検挙率を上げるためにノルマを課して、基本的に無実の市民を捕まえて、たまたま所持品の中にカッターナイフが入っていたぐらいで銃器刀剣類所持等取締法を厳密に適用したりとかな。自衛官の人たちの仕事を絶やさないための戦争とかが起こらないことを願うばかりだ。