推定27年越しの再開

…と、そんな中で27年越しにやってみたことがある。「ガンプラ」の製作。


小学生当時「プラモ狂四郎」直撃世代だった俺が「ビルドファイターズ トライ」あたりを観ていて、久しぶりにやってみたくなった、という大変にわかりやすい動機。自分が最後にガンプラを作ったのは確かまだ「機動戦士ガンダムZZ」放映後まもない時期だったと記憶しているから、記録によれば1987年頃。27年前、という推定はそこからきている。
20代の頃に「MGガンダムMkII(ティターンズカラー)」を買う機会があったのだけども、結局作らず仕舞いでキットはどこかにやってしまった。


現代のガンプラは27年前から随分進歩している。記憶によればZ/ZZ放映当時までのキットは成型色がランナーごと固定で多くて2色、1stガンダムのラインナップに至っては「一部の例外」を除き単色で、組み立てにはスチロール樹脂用接着剤が必要、という世界だった。ポリキャップが導入された時期は記憶が曖昧だが、少なくともZ当時のラインナップでは使用されていた。ひょっとしたらそれ以前にリリースされていたMSVシリーズのどこかだったかもしれない。


現代のガンプラは先ほどの「一部の例外」に該当する「いろプラ(1983年発売)」に投入されていたテクノロジーが用いられランナー1枚あたりに複数の成型色が混在し、素人の素組みでも作中の色に近い出来栄えになる。そしてスナップフィット(はめ込み)による組み立てで接着剤が原則不要という、「子供が有機溶剤製品を用いず、それなりに見栄えのするものを作れる」ようになっている。


しかし、作るのは「プラモ狂四郎」直撃世代の俺である。俺が子供の頃、プラモをカッコよく作れる大人は俺のヒーローだった。当時販売価格300円であった1/144ザクやガンダムの「足の中央を走る部品の合わせ目」が見えなかったり、筆の跡が残らない塗装を行ったりする技術に憧れた。ボンボンに載っているコラムで紹介されるテクニックを実践するために必要な諸々の道具が欲しくてたまらなかったが、当時の小遣いでは超えられない壁があった。だがその壁も今なら難なく超えられる。大人の財力をもって揃えた道具で、全力で作ることができるのだ。


…とはいってもまあ27年もやってなかったことなので、リハビリ的に何体か作るのが良さげということで、先日はそれで[HG]MS-06を作ってみた結果、功を焦るが故の小さな失敗が数多く。表面処理で荒い耐水ペーパーによる表面の傷を細目のペーパーでならすのを忘れたり、マスキングをサボって面積の小さな部分の塗装ではみ出したり。この分野は落ち着いて作らねば失敗が増えるので、精神修養に良いかもしれん。