そういえば(その2) - Huygens !!

日本三景」という言葉がある。
これにならい(ならってもしょうがないんだが)、「太陽系三景」を私が選ぶとしたら、

  • 生命溢れる惑星「地球」
  • 太陽系最大の火山オリンポス山を擁する「火星」

に続いて、太陽系の惑星でもっとも雄壮なリングを擁するガス惑星「土星」を選ぶかも知れない。

そんなわけですっかり書くのを忘れていた、土星探査機「カッシーニ」から衛星タイタンに投下されたプローブ「ホイヘンス」の話。日本時間で一昨日の晩タイタンに到達とのこと。そんなわけで、衛星タイタンについて調べてみる。

1655年、天文学者 Huygens によって発見された土星の衛星タイタン。今回のプローブの名称はその発見者の名にちなんでいる。

手元にある平成16年版「理科年表」によると、赤道半径 2575[km]。地球の半分以下だが、惑星である火星より少し小さい程度という大きな衛星。質量は母惑星である土星の2.34e-4倍、つまり約1.3303e23[kg]。私達の住んでいる惑星・地球の衛星である月の質量のおよそ1.8倍という計算になる。この質量と半径から求められる表面重力は地球の1/7以下で、重力加速度は約1.34[m/s^2]。月よりも表面重力は小さくなる。

で、この衛星には窒素を主成分とする大気があることが判明している。大気圧は約1.5気圧(約1520[hPa])、火星のように極端に薄い(0.006気圧)わけでもなく、金星のように極端に厚すぎ(90気圧)もしない。身体を慣らせば生身の人間でも耐えられる気圧ぢゃないか(ただし、酸素が無いので呼吸が出来ないが)。

有効温度が摂氏約-180度(94[K])と、ちょいと(いやかなり)寒いが、酸素持ち込めばわりと住みやすそうだな。問題は酸素の原料が大気中に皆無ということか。公転周期は約16日で、この種の衛星は大抵自転と公転の周期が一致しているから昼夜の周期は月の半分ほど。寒暖差は大きそうだな。

うーむ、温度面を除けば下手すりゃ火星より住みやすそうだ。そのうちネタにしてみよう。

…ちと遠いのが難点だが。