これは生き方の問題だ。

いきなりこんな書き出しというのはなんだが、何か目指すものがあり、そのために頑張るってのは特別なことでもなんでもなく、むしろ当たり前のことだと思うんだが、最近はこの当然の努力を怠っているような気がしている。いや、まぁ「気がする」どころか、事実としてそうなんだろう。

私は「努力」というものが「辛く大変なもの」だとは思ってなくて、自分の好きなことに関しては「努力することを楽しむ」ことができると思っているクチなんだが、そうした努力をもしないほど怠惰になっているように思えてきた。


というのは、昨夜ある声優さんの日記を読んでいて、そこに書かれている生活がかつて食い詰めていた時期の自分とほぼ同じレベルのもの*1であるにも関わらず、実に自分の仕事に対し前向きかつハングリーで、役者という仕事を楽しんでいることを感じ取れたのが理由。

なんであっても、生きる中で求めるものがある人間はこうじゃなきゃいかんよな。とりあえずは食えるようになって以来、こういうマインドをかなりのところ忘れていたことを実感して、反省しとるわけだ。


頑張っている人や頑張ることを外野から無責任に賛美したり、「頑張れ」と応援するのはたやすい。なんせ自分は金や人生の時間などのコストを一切かけずに出来る行為だし、所詮他人事に過ぎないから。相手は自分のことを知らないわけだが、その人生の一端に触れた以上そういう不誠実な応え方はしたくない。仮にも何かを生み出せる立場にある人間なら、何かを生み出すことで応えなければそれは嘘に過ぎなくなってしまう。


だから俺は、頑張っている人の生き様によって変わった生き方を実際にしてみせることこそが、頑張っている人たちに対する最高の賛辞だと考えるんだな。それはとても難しいことかもしれないが、最も誠実な応え方には違いない。

明日といわず、今日から始めよう。

*1:彼女は「うまい棒」一本で一日を過ごしたこともあるそうだが、私はイカ一匹分のスルメと水だけで二週間生き延びたことがある。