L.A.みやげとアレの三番目について

…てなわけで、E3に出かけてた人たちが戻ってきて、配布物等の土産をどっちゃりと持って帰ってきた。また、聞き及ぶ土産話などから察するに、アレの価格についてはもう世界的におんなじような論調である模様。

そんなわけで出遅れた感はあるが、アレの価格についてちょっと書いてみるか。


まぁ、出すほうもその種の批判を予想してないわけがないとは思うんだな。勝算はあるのかもしれないが、彼らはその勝算が誤算である可能性も考えに入れておくべきだろう。


私もあの価格を聞くまでは最有力候補として考えてたんだが、今では大方と同様に懐疑的だ。というよりそうならざるを得まい。「昨日まではゲーム機でしたが今日からはコンピュータとして見てください」と言ったところでおいそれと通るはずもなく。


CNETのインタビュー記事を読んでも、「過去に蓄積されたゲームライブラリ」を遊ぶならば現行のハードウェアでもできるわけで、それが新機種において同世代の他機種へのアドバンテージになるのは他と同等以下の価格帯で提供された場合であって、発表された価格は購入を思いとどまらせるに充分な力を持っている。


また、おそらく当初は体力のある開発元以外は参入できまい。高性能化に伴い開発コストは増大し、高い価格によって普及が伸び悩むようであれば「売れない市場に出すゲームを高い金かけて作る」ことになる。体力の無い開発元の参入が阻まれた結果、タイトルラインナップの多様性は失われ、同系列の先行ハードがこれまで展開してきた「多様なタイトルによる幅広いユーザの獲得」という戦略が実を結ぶ前に市場が枯渇してしまいかねない。


仮に彼らが主張するような「コンピュータ」としての市場に食い込むにしても、同市場において果てしなく先行する Microsoft が牛耳る一角を切り崩すのは相当辛かろう。


なんにせよ、ゲーム機市場の勢力地図が大きく塗り変わる予感がしているのは、私だけではないんだろうなぁ…