ホタルが飛んでいる。

美人の宇宙人とは出逢える様子はないが、ホタルがちらほら飛んでいる。儚げに舞い、明滅する淡い緑の光。


朝も、昼も夕刻も、そして夜も。
何もかもが美しい場所だった。
必ずまた来る。
その日までどうか、そのままで。


そして、あの日桂にすがった小石が座っていた場所で、松本行き終電を待つ。