TVアニメも「できあがったルールとインフラ」なんだが…

東のエデン監督「今の若者はニコ動でクリエイトした気になっている」:VIPPERな俺跡地

…当該記事の全文を読んだわけではないので、前後の文脈も含めた全体の論調はよくわからんのだが、ここだけ読むとTVアニメーションという「できあがったルールとインフラ」で、しかも他人の金で作品作ってる人が何を偉そうなことを言ってるんだ、と思ってしまいかねんな。ニコ動の投稿者はその制作費は基本自腹なので、その点ではアンタより(勿論俺などよりはるかに)偉いよ、という視点だって成り立ってしまう。


TVアニメとニコ動。
成立時期や経緯、規模、利用コストなどは違うが、どちらも「できあがったルールとインフラ」であることは変わらんわけで。そこが変わらんとした上で、「クリエイティブ」とは何を指す言葉で、それに該当するのは一体誰なのか、という話になってしまう。あるいは「できあがったルールとインフラ」であることは問題ではない。


またあるいは、そんなことは自覚していて「自分達のやってることは『クリエイティブ』などではない」という論調の一部引用だったのかもしれないが。俺の知る偉い人も、「クリエイター」という言葉を自称するのを嫌っていたりするし、そういう謙虚さを持てという論調だったのかも知れない。


まあ、自分でクリエイターなどと名乗る奴は俺も反吐がでるが*1、出来上がったルールとインフラの上であっても、良いと感じる誰かがいて、良いと感じた人がその作り手の行いを「クリエイティブ」と評することには、何の問題もないと思うわけで。

*1:便宜上、mixiの職業欄を「クリエーター系」にしていたりするが、やはり抵抗はある。