ハードSF

これを読んでいる諸氏は、ハードSFは好きだろうか?
(↑そろそろこの書き出しも飽きてきた感があるが)

世界観を支えるテクノロジや理論が現実の世界や現代科学との連続性を持ち、様々なアイデアが理論的に破綻せず物語を支え、「その気になればこんな未来が実現できるかもしれない」という希望や、「このままだと本当にこうなりかねない」という危機感を抱かせるのがハードSFの大きな魅力の一つだ。

…つーか、「ハードSF」という言葉は、先に挙げた「ファーストコンタクトSF」「ミュータントSF」「サイバーパンクSF」とは異なるレイヤの分類であることは重々承知している。ファーストコンタクトにせよ、ミュータントにせよ、サイバーパンクにせよ、ハードSF的見地に立脚して書くことは可能だという時点で、どういうレイヤの言葉なのかはわかってもらえるとは思う。

ただ、かつてはSFで語られたことの一つを実現しようとしている人々がいる、ということを語りたいという意図をもって、あえてこの表題にした。

そんなわけでハードSFネタはやっぱりこれでいくか。
A.C.クラークの「楽園の泉」やC.シェフィールド「星ぼしに架ける橋」では中心ガジェットとして扱われ、K.S.ロビンスンの「レッド・マーズ」などでも「楽園の泉」へのオマージュ的に登場する「軌道エレベータ」。

現実世界の軌道エレベータ開発は、昨年10月の段階でこんな感じ。

http://hotwired.goo.ne.jp/news/technology/story/20051026301.html
【参考】http://hotwired.goo.ne.jp/news/technology/story/20030210302.html(2003年2月)

楽園の泉 (ハヤカワ文庫SF)

楽園の泉 (ハヤカワ文庫SF)

レッド・マーズ〈上〉 (創元SF文庫)

レッド・マーズ〈上〉 (創元SF文庫)

レッド・マーズ〈下〉 (創元SF文庫)

レッド・マーズ〈下〉 (創元SF文庫)