明日は春分の日

2015年は3/21が春分の日となる。


春分」とはこの地球がその軌道上の春分点を通過するということであり、春分点とは地軸のベクトルと地球から見た太陽のある方向のベクトルが成す角が直角となる点のことだ。3D的に言うなら、これらを単位ベクトル化して内積をとれば春分点において{\cos\frac{\pi}{2}=0}となるはず、という位置を地球が通過する日だ。


毎年だいたいこの時期、 3/20〜3/21に春分の日がおとずれるのは、現在使われている暦であるグレゴリオ暦が概ね正確であるということで、これを定めた16世紀のローマ教皇グレゴリウス13世のもと制定に関わった先人たちのおかげだが、そもそも改暦に踏みきった理由が、この春分の日を3/21と定めていたユリウス暦上で天文学上の春分とずれまくり、復活祭(イースター)の日付を決めるのに困るという宗教上の理由だった。


グレゴリオ暦における「閏年」の決め方を知っていればわかるが、現在の閏年は400年の間に97回訪れる。対してユリウス暦では4年に一度なので400年に100回の閏年となる。これだけでも、両者には400年に3日の差が生じる精度差があることがわかる。紀元前45年から使われはじめたカエサルが定めた暦であれば、16世紀までの間には10日以上ずれるわけで、そりゃクリスチャンの皆さんも困ってただろう。


精度でいえば、グレゴリオ暦は約3221年に1日程度のずれであり、運用が開始された1582年10月からまだ433年目なので、まあ当面は大丈夫だし、昨今は閏秒を挟むなど更に細かな調整が入っており実際にずれるのはまだ遠い先の話。