フタコイ オルタナティブ -恋と少女とマシンガン-


既に発売されていたことをすっかり忘れており、昨日秋葉原で見掛けて急慮初回限定版購入。ふぅ、初回限定版が手に入る段階で気付いて良かったぜ。予約するの忘れてたからな。


オリジナルの双恋ワールドからキャラのみを使って、新たな作品ワールドとして構成しなおされた「フタコイ オルタナティブ」のゲーム化タイトル。作年末にメディアワークスから発売された本家「双恋」も作り手が頑張って面白いものに仕上げていたけど、こちらもなかなかの意欲作である模様。そもそも「双恋」に登場する双子たちの中で、白鐘姉妹を最も気に入っている私にとって、その白鐘姉妹が主役級である「オルタナティブ」というだけで、まず買うのは当然のこと。


OPムービーが終わった後のタイトル画面の出し方を見て、「むぅ、やるなマーベラスインタラクティブ」と思ったのは秘密。今のところ序盤をかじってみた段階だが、システム上の仕掛けとして色々用意されているみたいだ。


企画/シナリオを除き、ゲーム制作の実作業を行うパートは大きくわけてプログラム、デザイン、サウンドの三種だが、「ギャルゲー」として分類されるこの種のゲームでは、大抵の場合デザインが非常に大きなウェイトを占め、次いでサウンドが来る。プログラムはゲームの進行が出来れば良いという最も小さな役廻りになってしまう。いわゆる18禁ゲームメーカーではプログラマをスタッフとして雇っていないところが多いことがその裏付けとして挙げられる。ちゃんとプログラマを雇い色々工夫しているメーカーはあるが、そうではない小規模ブランドが無視出来ない程度に多い。


それが悪いとはいわないし、そうせざるをえない事情がある場合もあることはわかる。でもプログラマ不在で作られるゲームは、既存の型を踏襲したゲームシステムから抜け出すことはできない。


いわゆる「エロゲー」(18禁ゲームタイトル)の場合、そうしたシステムは「エロの邪魔になる」と認識され、敢えて避けて通られているフシがある。この場合「エロ」が「主要なゲーム性」に数えられている、と考えて差し支え無いわけだが、家庭用ゲーム機のタイトルでは「エロ」を盛り込むことができない。にもかかわらずエロゲーと大差ない作り方をしていたのでは単に「主要なゲーム性を欠いた出来損ない」になってしまいかねない。そういった暗黙の問題に対し各社様々な工夫をしているのは確かだ。家庭用機移植の際に新キャラを追加したり、シナリオに新ルートを加えたり、おまけを乗せたりなど。


しかし、新規に家庭用機に実装されるゲームとしては、最初からそういった部分を考えて作らないと、それこそ橋にも棒にもかからない代物になってしまう。


双恋」およびそこから派生した「オルタナティブ」コンテンツのゲームタイトルには、そんなプログラマの力が生きている。デザイン主導であることに変わりはないが、それでも「既存システムの上で」といった消極的な考え方ではないところが非常に評価できる点だと思う。テクノロジ的に高度なものを要求されるものでは全くないんだが、そんなちょっとした工夫ですら、プログラマがいてこそなのだ。


双恋」(PS2)にせよ、この「オルタナティブ」にせよ、その点に関してしっかりと取り組んでくれている印象を受けるんだな。


こういう「タイトルにおけるプログラマの価値」が気になるのは、私自身がそのプログラマに他ならないからなんだろうけど。


そんなわけで、今後のゲーム進行に大いに期待する次第。