さらばΜ-Ⅴ

http://www.kahoku.co.jp/news/2006/07/2006072001004686.htm

三機関が統合されてJAXAが発足する以前、宇宙科学研究所(ISAS)によって開発、運用されてきた、世界最大級の多段式固体燃料ロケット「Μ-Ⅴ」*1が、今年を限りに廃止されるとのこと。


…とはいっても、宇宙研の固体燃料ロケットの血筋が絶えるわけではない。衛星や探査機を小型化することが可能になり、ペイロード質量を抑えることができるようになったから、ロケットの打ち上げ能力自体が小さくて済むようになったという判断のようで、よりローコストの後継機開発に着手する、と報じられている。まぁ実際にその質量で信頼するに足り、満足のいく宇宙機を作れるのか、というところは今のところちょっと懐疑的ではあるが。


世界最大の固体燃料ロケットを制御して見せた宇宙研は世界に誇れる宇宙開発機関だと思う。Μ-Ⅴが引退するのはさびしい限りだが、後継機はそのスピリットを受け継いだ機体であってほしい。

*1:「みゅーふぁいぶ」と読む。