どう生きるべきか、とか考えた。

まぁ、こいつを見たわけだ。

セルゲイ・コロリョフスターリンの粛清対象となり、6年もの間矯正収容所に入れられていたが、彼を投獄したソビエト政府は、時代の趨勢から一度は自分たちが犯罪者の烙印を押した彼を起用して高いポストを与えざるを得なかった。

なんというか冷遇されることというのはあるかも知れんが、意外なところからチャンスが転がり込むこともある。あきらめちゃいかんね。もっともコロリョフは死ぬまでその存在が国家機密扱いされていたわけだが。


ヴェルナー・フォン・ブラウンが、自らの雇い主(当初はナチス、後に米軍)に唯々諾々として従うだけのイエスマンであれば、彼の貴重な研究の多くが失われ、彼自身も生きながらえることはできなかった*1。そして人類が月に足跡を記すのは、ずっと先のことになっていただろう。

自らの夢とか野望とか理想があるなら、自分の雇い主ぐらい出し抜けないと駄目だということだな。雇い主が狂気に執り憑かれ聞く耳を持っていない場合は特に。それは悪ではなく、後に出し抜かれた雇い主のためにも必要なことかもしれないから。まぁその辺はまだまだ俺も努力が必要だな。

*1:ナチス上層部は、連合国軍に彼を含むロケット技術者を奪われるぐらいなら彼らを殺せと命じていた。